喉に負担を全くかけずに
力強い響きを引き出す
ミュージカルボイストレーニング

呼吸法の改善することにより次のような変化が起こります

高音も低音も楽に力強く発声できる

呼吸法を改善すると自然と高音と低音の幅が広がります。
これはレッスンの初期段階で感じることができます。

喉を壊す原因

力強く響かせるためには、共鳴させることが必要です。
しかし呼吸法を間違うと共鳴しません。
共鳴しない人は喉を締め上げて力強い声を出す癖がつきます。
それが、喉が疲れる(壊す)原因です。

表現力が増す

呼吸法を改善により、ディクションがよくなることは、あまり知られていません。
英語が立体的であるのに対して日本語は平面的な言語。
日本語の呼吸法のままミュージカルを歌っても平面的なままで不自然です。

わざとらしい

自分の歌を録音して聴いてみてください。
表現が「わざとらしい」と感じる箇所がありませんか。
それは呼吸法に問題があるから。
日本語の発音が大きく変化することにより、歌にうねりやリズムが生まれ表現力が大きく変わるのです。

しゃべるように歌う

しゃべるように歌うためには、横隔膜のコントロールが必須。
横隔膜の動きで言葉をコントロールしないと、非常にわざとらしい表現となります。
これは同じアジア人でもフィリピン人、中国人、韓国人は、あまり問題になりません。
日本人だけが苦労するポイントです。

自然にビブラートがかかる

ミュージカルのビブラートは喉でかけるものはありません。
横隔膜で自然にかかるものです。
横隔膜で自然にかかるビブラートは歌に抑揚とリズムを生み観衆を魅了します。
これは歌謡曲と大きく違うポイントです。

声の震え

喉でかけるビブラートは、声の震えと捉えられる事があるため注意が必要。
特に海外の著名な声楽講師は日本人の喉でかけるビブラートが全く理解できません。
海外の講師から「アレは一体何だ!?」と質問されることがあるくらいです。
横隔膜でビブラートがかからないと喉で不自然なビブラードをかける癖がつきます。

「大きな声」と「響きが大きい」は異なることをご存じですか?

ミュージカルは大きな声では歌いません。
声の響きを大きくして歌います。

どうすればよいの!?

大きな声は誰でも出すことが出来ますが
響きを大きくするには、専門のボイストレーニングが必要。

次のような正しい手順でボイストレーニングします
↓↓↓

  • 横隔膜の動き

    これが横隔膜の動きです。
    肺に空気を出し入れするための動きが、一目瞭然です。
    この動きをしっかりと完全に理解をすることからレッスンは始まります。
    この横隔膜の動きを最大化させるために正しい呼吸法を教えます。
    横隔膜の動きが大きくなれば、肺に空気を送り込む量と送り出す量が増えます。

  • 教えられた事だけやる

    限られたレッスン時間内だけでは、スピーディーな変化は望めません。
    ですから自宅で簡単にトレーニング出来る方法も教えています。
    重要なことは、教えられたことだけを実践すること。
    長時間の効率の悪いトレーニングは、結果が伴わないので必ず途中で挫折します。

  • 強く柔らかく

    横隔膜は強くするだけではダメ。
    グニャグニャにする必要があります。
    ボイトレマッチの講師はは肋骨の内側の深くまで指が入ります。
    先生の横隔膜を実際に触って自分の横隔膜と比較して下さい。
    同じ人間とは思えないほど柔らかく弾力があることに驚くでしょう。

    レッスンでは横隔膜を強くグニャグニャにするトレーニング方法を教えます。
    真面目にコツコツと継続すれば強くてグニャグニャの横隔膜が必ず出来上がる。

    全員の生徒が最初は横隔膜が弱くガチガチに硬いのですが、トレーニングて強く弾力性のある横隔膜になっています。
    横隔膜は柔らかいだけでは声が震えるので、強くて柔らかい状態がベスト。
    そのベストな状態を作り上げると成長スピードが倍増します。

  • 共鳴させる

    横隔膜の使い方を理解したら音階練習で共鳴ポイントを身体で覚えます。
    音階練習は音程を確認するためだけに行うものではありません
    横隔膜から正しく送り出した声が身体のどこに響かせるのがベストなのかを身体で覚えるために行うのです。

    音程の確認として音階練習をしているのは喉で声を作っている証拠。
    喉を締め上げて声を作ることは声の響きとは全く関係ありません。

    正しい呼吸法を覚えると、この違いを完全に理解出来るため、音階練習が意味のあるものになります。
    逆に呼吸法がまちがっていると何万回音階練習しても意味はありません。

  • 経験者は完全脱力が目標

    経験者は横隔膜の動きが貧弱であればあるほど、喉で声を作ろうとします
    それが、喉に負担がかかる原因。

    喉で声を作る人は、声が硬い、声枯れ、といった症状が出るだけではなく、声が喉で止まってしまうため共鳴ポイントまで息が届かないという最悪な状況になります。

    それを改善しない限りは永遠に美しく力強い響きを手に入れることはありません。

    重要なことなので繰り返しますが、これはミュージカルを歌うには致命傷で最悪な状況です。
    経験者は喉の緊張を解放し完全脱力した状態を作り出すことが最重要課題となります。

    喉が完全脱力した状態で共鳴ポイントをしっかりと捉えれば美しい倍音が鳴り爆発的な強い響きを手に入れることが出来ます。

  • 発声貧乏にならないために

    正しい発声が出来ればミュージカルが上手に歌えると思ったら大間違いです。
    ミュージカルの歌唱がポップスなどと大きく違う点は、呼吸コントロール方法がオペラ同様に難しいこと。

    歌唱に必要な呼吸コントロールを覚えなければ、ミュージカルは歌えません。

    発声練習は100点でも歌が下手という発声貧乏は意外と多いのです。

    音階練習で得た響き歌声にするためのトレーニングを行うことで発声貧乏から抜け出すことが出来ます。

    呼吸コントロールが上手くなるほど歌が洗練されたものになり感動を与えます
    逆に呼吸コントロールが下手であれば、評価は最低となる。

    呼吸コントロールはもちろん横隔膜の動きが基本となります。
    トランポリンのような横隔膜の柔軟性が最大限に発揮されのです。

ここまでは全員が必ず行う
ミュージカルボイストレーニング

ここからは個人の素質によって
レッスン内容が異なります

ここからは
声室やキャラクターに合わせた
ボイストレーニングです

  • 自我を捨てる

    ミュージカルボイストレーニングの最終的な目的は、キャラクターをファン目線で表現できようになること。

    オーデョンションの審査員やコアなミュージカルファンは、あなたがキャラクターを裏切らずに演じているかを評価します。
    そこには自我は必要ありません。

    観客が演目から想像するキャラクターを裏切らず、その想像を遥かに超える歌唱力をつければあなたの評価は上がります。

    自我を表に出さない事もミュージカルボイストレーニングで学ぶテクニックです。

  • タイプ分け

    ここからはタイプ分けしてレッスンを行います。
    タイプは2つあります。
    クラシック系とポピュラーの歌唱法です。

    あなたの声質を分析して、そのタイプに合った楽曲でボイストレーニングを行います。

    判別はプロに任せる

    タイプ分けは絶対に自分で行ってはいけない。
    長年専門的なトレーニング受けたプロの声楽家の耳で行う必要があります。

    自分の思い込みで行ったり、家族や友人が行ったり経験が浅いボイストレーナーが行うと間違えることが多いのです。

  • タイプ分けの一例

    特にロンドンやブロードウェイといった本場では、クラシック系とポピュラーの俳優の使い分けがハッキリとしています。
    簡単な例は次のようになります。

    クラシック系
    Serra Boggessの動画を紹介します。
    ▼Think Of Me (The Phantom Of The Opera)
    Serra Boggessはブロードウェイを代表する俳優です。
    日本に来日してコンサートも行っています。

    ポピュラー系
    Emma Hattonの動画を紹介します。
    ▼Defying Gravity(WICKED)
    Emma Hattonはポップス系の中でも横隔膜のコントロールが群を抜いておりズバ抜けた歌唱力の持ち主です。
    超一流のオペラ歌手同等の横隔膜を持っています

    このようにミュージカルではストーリーのキャラクターによって俳優を使い分けます。

  • プロは自分に適した役を演じる

    sierra boggessがwickedのelphabaを演じることはありません。
    Idina MenzelやEmma HattonがThe phantom of the operaのchristineを演じることはありません。

    クラシック系の俳優は演じるキャラクターが、純粋無垢・可憐・清楚・清純といった場合に抜擢されます。

    ポピュラーの俳優は演じるキャラクターが、剛健・屈強・元気といった場合に抜擢されます。

    この振り分けは、どちらが良い悪い、好き嫌いという次元の話ではなく、声楽の世界では当たり前のことです。

    オペラにも、ドラマティコ・リリコ・レッジェーロというように声の性格が分けれており、演目によってオペラ歌手が使い分けられます。
    ”アマチュアはやりたい役をやる”で良いですが、プロは自分に適した役を演じるのです。

べルティングボイス

最後にベルティングボイスについても触れておきます

  • 地声ではない

    ミュージカルで高い声を力強く発声していることがあります。
    あの声は地声ではありません。

    地声のように聞こえますが、地声ではありません。
    あの発声をベルティングと言います。

    強いミックスボイスですが、残念ながらミックスボイスの発声方法だけではベルティングにはなりません。

    日本では初心者だけではなくプロでもその声を地声と勘違いすることがあります。

    ※危険※

    地声を高音まで引っ張る練習をして喉を壊すことがあります。
    また、ベルティングは間違えて教えると喉を壊す原因になりますので、教える側も注意してテクニックを伝える必要があります。

    教える人は正規のクラシック教育を受けていてプロのトレーナーとして経験を積んでいる必要があります。
    ボイトレマッチで上記の手順通りにトレーニングを積めば100%ベルティングが出来るようになりますのでご安心ください。

  • 動画を紹介

    文章だけだと分かりにくいので良いお手本動画があるので紹介します。

    ▼Part Of Your World(The Little Mermaid)

    タイプ分けで紹介したsierra boggessのPart Of Your Worldです。
    sierra boggessのようなクラシック系もベルティングを当たり前のように使います。

    動画の前半はミックスボイスで歌っています。
    そして後半部分の盛り上がってくる2:18秒から強烈なベルティングボイスが登場します。
    ※動画は2:18秒から再生します。

    ベルティングボイスは強烈なインパクトを与えます。
    1曲を全部ベルティングボイスで歌うようなことはありません。

    使うのはほんの数パーセントだけです。
    そしてその数パーセントのベルティングボイスが観衆に感動を与えるのです。